転職エージェントを使った人に「何が不満だったか」を聞いたとき、最も多い回答は「返信が遅い/連絡がない」で、全体の32%を占めています。面談の質でもなく、紹介された求人の内容でもなく、「連絡のスピード」が一番の不満になっている、というのは意外かもしれません。
転職エージェントへの不満で最多:返信が遅い/連絡がない
転職エージェント利用者調査(2023年)
面談後のフォローは、なぜ遅れやすいのか
中小の人材紹介会社では、一人のコーディネーターがCAとRAを兼務していることが珍しくありません。面談・推薦文作成・企業対応・候補者フォロー・管理ツール入力を同時に回していると、面談が3件重なった日には、フォローが後回しになるのは自然なことだと思います。
ただ、後回しにした結果、48時間が過ぎてしまうのが問題です。業界では「候補者の返信速度が24時間以内から48時間以上に悪化した場合」を心境変化のサインとして扱うことが多く、こちらが連絡を遅らせている間に、候補者の温度は少しずつ下がっていきます。
厚生労働省の調査でも、求職者が人材紹介会社を利用して経験した問題として「返事がなかった/遅かった」が17.2%で挙がっており、これは業界全体の構造的な課題といえます。
フォローが遅れるのは、担当者が怠けているからではなく、業務が重なりすぎて物理的に手が回らないケースがほとんどです。だからこそ、個人の努力ではなく仕組みで解決する必要があります。
「頑張って早く対応する」だけでは限界がある
よくある対策として「面談後すぐフォローするルール」「朝礼で進捗を確認する」「カレンダーにリマインドを入れる」などがあります。どれも悪い方法ではないのですが、共通して「人が思い出す」ことに依存しています。
面談が1日1件なら回ります。でも3件重なった日に、全件を48時間以内にフォローし、推薦文を書き、企業に提案するのは、かなり厳しいのが現実ではないでしょうか。ルールは、忙しい日ほど守りにくくなります。
「面談後すぐフォロー」のルール。守れる日と守れない日がある。忙しい日ほど漏れやすい。
面談が終わった時点でフォロータスクが自動生成。48時間未対応なら自動アラート。人は確認して送信するだけ。
「人が覚えている」から「仕組みが動く」へ
フォロー漏れを防ぐために必要なのは、面談が終わった時点で自動的に3つのことが起きる設計です。(1)面談メモの要点が整理される。(2)候補者へのフォロー連絡の下書きが用意される。(3)48時間後に未対応ならアラートが飛ぶ。
担当者がやるのは「確認して送信する」だけ。この形なら、面談が5件重なっても漏れは起きません。
実際に、48時間以内の推薦率を35%から92%に引き上げた事例も報告されています。やっていることは同じ面談、同じ人数、同じ工数。仕組みを変えただけで、結果が大きく変わっています。
まとめ
候補者フォローの遅れは、人材紹介の現場で最も多い不満であり、決定数に直結する問題です。面談後48時間をどう設計するかがカギになります。「もっと頑張ろう」ではなく、仕組みでカバーする方が、無理なく続きますし、結果にもつながりやすいと考えています。
よくある質問
Q: フォロー漏れが1件起きると、実際にどのくらいの損失になりますか?
候補者1人の決定が失われた場合、紹介手数料ベースで数十万円〜百万円以上の機会損失になるケースがあります。フォロー漏れは「ちょっとした抜け」ではなく、売上に直結するリスクです。
Q: 面談後の自動フォローは、今使っているツールと一緒に使えますか?
多くのケースで既存のメールやチャットツール、管理ツールと組み合わせて動かせます。新しいシステムに全面移行するのではなく、今の業務の中の「フォロータスク生成」部分だけを自動化する形が現実的です。
Q: 自動化したフォロー連絡は、候補者に機械的だと思われませんか?
下書きを自動生成し、担当者が内容を確認・調整してから送信する設計にするのが一般的です。送るのは人間なので、文章を少し直すだけでパーソナルな印象を保てます。